芸術家の資質 | ミトココロノココロミ

芸術家の資質

先日私が客演した劇団で知り合った
待井健一さんという画家の方の個展に行ってきた。

 待井健一 色鉛筆画展

正直白状すると、こういう画風の絵を
今まであまり見に行ったこと自体なかったのだが、
(どこかで自分の柄じゃないと思い込んでいた部分がある・・)
行って実物を、間近で見てみて驚いた。
ものすごいディテールまでびっしり丁寧に描き込んでいる。
並みの集中力でできる作業ではない。
いや、丁寧に書き込むだけなら
できる芸術家は他にもきっと数多いるのだろう。
(私には絶対無理だが・・)
すごいのは、それでいて全体としては、
とてもソフトでノスタルジックな空気が漂っていることだ。
待井さんのエネルギー、集中力、力量に圧倒された。
京都方面の方は是非行って見てみていただきたい。

---

帰り際、気に入った絵のポストカードを何枚か買った。
でも、やはり実物から溢れ出る静かな生命力は
このサイズでは伝わりきらない。
(もちろん美しいことには変わりないのだが)
舞台作品をビデオで観るようなものである。
芝居でもなんでも、やはり「ライヴ」に勝るものはない。

---

芸術家に必要な資質の一つとして
「執念」が挙げられるな、と痛感した。
自分の思い描く世界を形にしようとする「執念」。
自分の価値観、美意識を守ろうとする「執念」。

---

色々なことを感じられた個展であった。
次回京都でやる時も、必ず見に行きたいと思う。

---

動かないと何も始まらない。
動けば必ず何かが見えてくる。